ジャズギターの巨匠として知られるウェス・モンゴメリーは、1950年代から1960年代にかけて数々の名作を残しました。彼の独特の奏法や音色は、後世のギタリストに多大な影響を与えました。今回は、ウェス・モンゴメリーの代表作の中から、5枚の名盤を紹介します。
1. The Incredible Jazz Guitar of Wes Montgomery (1960)
ウェス・モンゴメリーの初期の傑作として名高いこのアルバムは、彼の才能を世に知らしめた作品です。オクターブ奏法やコードソロなど、彼の特徴的なテクニックが存分に発揮されています。また、ピアニストのトミー・フラナガン、ベーシストのパーシー・ヒース、ドラマーのアルバート・ヒースという豪華なリズム隊との息の合った演奏も聴きどころです。収録曲の中では、ジャズのスタンダードナンバー「Airegin」や「Four on Six」などが特に有名です。
2. Full House (1962)
このアルバムは、ウェス・モンゴメリーがジャズの名手ジミー・スミスやジョニー・グリフィンと共演したライブ録音です。ウェス・モンゴメリーは、この時期にはすでにジャズギターの第一人者としての地位を確立していましたが、このアルバムでは、彼の熱いプレイがより一層際立っています。特に、タイトル曲の「Full House」や「Cariba」では、彼の驚異的なスピードと表現力に圧倒されます。また、ジミー・スミスのオルガンやジョニー・グリフィンのテナーサックスとの絶妙な掛け合いも見逃せません。
3. Smokin’ at the Half Note (1965)
このアルバムは、ウェス・モンゴメリーがマイルス・デイヴィスのカルテットとしても知られるウィントン・ケリー、ポール・チェンバース、ジミー・コブと共演したライブ録音です。ウェス・モンゴメリーは、このアルバムで自身の最高傑作を残したと言われています。彼のギターは、リズム隊のタイトなグルーヴに乗って、自由に飛翔します。収録曲の中では、彼の代表曲「No Blues」や「If You Could See Me Now」などが特に素晴らしいです。このアルバムは、ジャズギターの教科書とも言えるほど、後世のギタリストに影響を与えました。
4. A Day in the Life (1967)
このアルバムは、ウェス・モンゴメリーがポップスやロックの曲をジャズ風にアレンジした作品です。彼は、この時期には商業的な成功を目指して、オーケストラやストリングスと共演するようになりました。このアルバムでは、ビートルズの「A Day in the Life」や「Eleanor Rigby」、サイモンとガーファンクルの「Scarborough Fair」など、当時のヒット曲を取り上げています。彼のギターは、華やかな編曲の中で、優雅に歌います。このアルバムは、ジャズとポップスの融合を試みた先駆的な作品です。
5. Road Song (1968)
このアルバムは、ウェス・モンゴメリーが亡くなる直前に録音した最後のスタジオ録音です。彼は、このアルバムで、オーケストラやストリングスとの共演を続けていますが、よりシンプルで洗練されたサウンドになっています。彼のギターは、穏やかで温かい音色で、心に沁みるメロディーを奏でます。収録曲の中では、タイトル曲の「Road Song」や「Greensleeves」などが特に印象的です。このアルバムは、ウェス・モンゴメリーの遺作として、彼の音楽的な達成を象徴する作品です。
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