・ジャズピアノ練習法(ソロピアノ・アドリブ・コード編)
・ビバップ常套句1377

ジャズピアノレッスン

ディジー・ガレスピーの名盤5選 | ジャズピアノのはじめかた

ジャズの歴史において、トランペットの巨匠として君臨したディジー・ガレスピーは、ビバップやキューバン・ジャズなどの革新的なスタイルを確立し、数多くの名演を残しました。彼の豊富な音楽性とテクニックは、今なお多くのファンやミュージシャンに影響を与えています。そんなディジー・ガレスピーの膨大な作品の中から、代表的な名盤5枚を紹介します。

1. Dizzy Gillespie and His Orchestra (1947)

ディジー・ガレスピーが初めて自分のオーケストラを率いて録音したアルバムです。ビバップの創始者の一人であるチャーリー・パーカーも参加しており、高速で複雑なメロディやハーモニーを繰り広げます。ディジー・ガレスピーのトランペットは、鋭い音色と驚異的な高音域で圧倒的な存在感を示します。収録曲の中には、後にジャズのスタンダードとなる「A Night in Tunisia」や「Manteca」などもあります。ビバップの原点とも言える歴史的な名盤です。

2. Sonny Side Up (1957)

ディジー・ガレスピーと、当時若手のサックス奏者だったソニー・ロリンズとソニー・スティットが共演したアルバムです。3人のソロイストは、互いに刺激しあいながら、熱く激しいジャム・セッションを展開します。特に、14分に及ぶ「The Eternal Triangle」は、ソニー・ロリンズとソニー・スティットが交互にソロを奏でる名場面です。ディジー・ガレスピーは、彼らの若々しいエネルギーに負けないように、自身のテクニックとユーモアを発揮します。ジャズのスリリングな魅力が詰まった名盤です。

3. Birks’ Works (1957)

ディジー・ガレスピーの愛称である「バークス」にちなんで名付けられたアルバムです。ディジー・ガレスピーは、このアルバムで自ら作曲した曲を中心に演奏します。彼の作曲センスは、ビバップの複雑さとキューバン・ジャズのリズミカルさを見事に融合させています。収録曲の中には、彼の代表曲である「Birks’ Works」や「Woody’n You」などもあります。ディジー・ガレスピーの個性と才能が光る名盤です。

4. Dizzy in Greece (1957)

ディジー・ガレスピーがギリシャで録音したアルバムです。ディジー・ガレスピーは、このアルバムでギリシャの民族音楽に触発された曲をいくつか演奏します。彼は、ギリシャの音階やリズムを自分のスタイルに取り入れ、新しい音楽的な可能性を探求します。収録曲の中には、ギリシャの伝統的な楽器であるブズーキをフィーチャーした「Hey Pete」や、ギリシャの民謡をアレンジした「Yesterdays」などもあります。ディジー・ガレスピーの冒険心が溢れる名盤です。

5. Dizzy’s Party (1976)

ディジー・ガレスピーが晩年に録音したアルバムです。ディジー・ガレスピーは、このアルバムでファンクやソウルなどの当時のポピュラー音楽に挑戦します。彼は、エレクトリック・ピアノやシンセサイザーなどの現代的な楽器を取り入れ、自分の音楽をアップデートします。収録曲の中には、スティーヴィー・ワンダーの「Do I Do」や、ディジー・ガレスピー自身が歌う「Dizzy’s Song」などもあります。ディジー・ガレスピーの遊び心と柔軟性が感じられる名盤です。