コンディミのヴォイシング
dim7は主音から短三度ずつ音を積むと完成します。
度数で言うと1,b3.b5.bb7となります。
ディミニッシュで使えるテンション
ディミニッシュで使えるテンションは、各コードトーンの全音上の音です。
あまり9th、11th.b13th.14thなどという言い方はしないようです。
Cdim7で使えるテンションは
Cの全音上D
Ebの全音上F
Gbの全音上Ab
Aの全音上B
となります。
楽譜
Ddim7の構成音と同じになりましたね。
全音上のDim7がテンションとして使えます。
Cdim7とDdim7を組み合わせるとCディミニッシュスケールというスケー(コンディミとはまた違います)になるのですが、その話はアドリブ編で。
さて、テンションを一つ使ってみます。
コードトーンのどれか一つを全音上に上げましょう。
どの音を全音上げるかによっても響きが変わりますが、
どの転回形かによっても響きが変わります。
Cdim7の基本形のどれか一つをテンションに
第一転回形のどれか一つをテンションに
第二転回形のどれか一つをテンションに
第三転回形のどれか一つをテンションに
楽譜
うーんどれも捨てがたい、
Dimが出てくるシチュエーションや、メロディーによっても、どのテンションを使うべきかは変わってきます。
全部の転回形の4番目の音を全音上げる形を見てみます。
右手はメジャートライアド、左手はそのトライアドのルートの半音上になっていませんか?
B on C
D on E
F on Gb
Ab on A
となりますね。
楽譜
両手でも同じように
両手で弾くときも右トライアド+左手はトライアドのルートの半音上
の形を崩さずに、トライアドの転回形をいじってみましょう。
楽譜
ワンポイントレッスン ディミニッシュの出てくるシチュエーション
Idim7-I
Idim7は曲のセクションの頭や曲の終わりのコードとしてよく出てきます。トニックディミニッシュと呼ばれます。
IM7に行くと見せかけてIdim7に行く、そしてIM7にちゃんと解決。
楽譜
On a Clear Dayのブリッジ終わりのセクション頭
Cdim7-CM7。メロディーはCdim7の時にDなのでテンションが使われています。
Cdim7のルートを全音上げてDにしましょう。
メロディーをトップに持ってきます。
楽譜
Misty の頭
Ebdim7-EbM7
メロディーはD、Edim7にとってテンションの音です、Cを全音上に上げましょう。
半音上がるディミニッシュはV7/ooと同じ?
C6-C#dim7-Dm7-G7
というコード進行を見てみましょう。
先ほどはCdim7-CM7のように、ルートが同じコードに続いていましたが
今回はC#-Dとルートが半音上がっていますね。
このサイトによくある例だと、このC#dim7の代わりにA7が多く使われていたと思います。
A7はDm7に対するセカンダリードミナントです。
A7(b9)とC#dim7は同じ??
A7(b9)とC#dim7を比較してみます。
あら、ルートが違うだけなのですね。
ルートの動き方は
A7-Dm、完全4度上行
C#dim7-Dm、半音上行
となっています。
ルートの動き方以外は同じ、置き換え可能となります。
A7でC#dim7のテンションを使う???
ベースにAをならしながら、C#dim7を弾きます。
そうするとA7の357b9となります。
そのときのC#dim7に、テンションを1つだけ入れてみましょう。
357b9のどれかの音を全音上げます。
3の全音上は#11
#11 5.7.b9
A7(b9.#11) omit3
3rdが入っていないため、このボイシング単体では使いづらいかもしれません。
メジャートライアド+半音上ルートの形にすると、
Eb on Eの形になります。
メロディーがA7の7か#11の時に使います。
5の全音上は13
3,13,7.b9
A7(b9.13)
いいボイシングですね。オルタードテンションのb9とナチュラルテンションの13が同居しています。メジャーキーのV7などで、単体でバンバン使えます。
メジャートライアド+半音上ルートの形にすると、
F# on Gの形になります。
メロディーがA7の13かb9の時に使います。
7の全音上はroot
351b9
A7(b9) omit7
7がないのですが3とb9があるのでわりと大丈夫。
メジャートライアド+半音上ルートの形にすると、
A on Bb の形になります。
メロディーがA7のrootか3rdの時に使います。
b9の全音上は#9
357#9
5と#9が同居します。オルタードスケールではありえません。
メジャートライアド+半音上ルートの形にすると、
C on C#の形になります。
メロディーがA7の5か#9の時に使います。
楽譜
コンディミって?
C#dim7と、C#dimで使えるテンションD#dim7を組み合わせたものが
C#ディミニッシュスケールというものです、全音半音全音半音の組み合わせです。Whole Half Diminish Scale(W.H) や、全音半音ディミニッシュスケールなんて呼ばれたりも。
これをAからはじめてみましょう。
コンビネーションオブディミニッシュスケールと言います、コンディミと略します。
半音全音半音全音の組み合わせになっているので、半音全音ディミニッシュスケール、Half Whole Diminish Scale(H.W) と書かれていたりも。
357b9がメロディの時(Aタイプ)
3.5.7.b9がメロディの時というのは、dim7のコードトーンがメロディという事ですね。
右手はC or Eb or Gb or Aメジャートライアドのアルペジオ。
左手はそのトライアドのルートの半音上の音をおさえます。
トライアドの3rdの音がメロディーになるようにしましょう。
楽譜
1.#9.#11.13がメロディの時(Bタイプ)
1.#9.#11.13がメロディという事は、ディミニッシュのテンションがメロディということになりますね。
右手は
A.C.Eb.Gbメジャートライアドのアルペジオ。
左手はそのトライアドの半音上の音をおさえます。
トライアドのルートの音がメロディーになるようにしましょう。
メロディーのオクターブ下を左手で重ねるのもよくあります。
楽譜
これをコンディミに当てはめてみましょう。
なるべく同じタイプが続いたほうが綺麗です。ということはスケール的なメロディーより、アルペジオ的なメロディーのほうがよいかもしれませんね。
V7の時にコンディミの音がメロディーにある時は、積極的に使ってみましょう。
使用例
ミスティの頭
メロディーはRoot.13th(両方Bタイプ)
楽譜
My one and only love
メロディーは13th.Root(両方Bタイプ)
楽譜
It Could Happen to YouのC7とD7
メロディーはb9と5th(両方Aタイプ)
楽譜
There is no Greater LoveのブリッジD7
メロディーは1.3.5.7(1のみBタイプ、あとの357はAタイプ)
その次は357b9(全部Aタイプ)
楽譜
おまけ
コードとメロディーに関わらず、全部Aタイプ、全部Bタイプの平行移動で無理やりハーモナイズする手法があります。
Blue Monk
全部Aタイプでハーモナイズします。
o7(b9)とかは気にせず、メロディーが3rdに来るようなメジャートライアドをドン!ドン!と平行移動させていきます。左手はそのトライアドのルートの半音上
楽譜
In a Sentimental Mood
全部Bタイプでハーモナイズします。
トライアドのルートをメロディーに持ってきましょう
左手はトライのルートの半音上、そしてメロディーのオクターブ下。
最後はFM7がすっきりでしょう、エンディングなどにぜひ。
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